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木にまつわるエピソード
「なんじゃもんじゃの木」のはなし
この木の名前を聞いただけで、「それって、どんな木なの?」と誰もが思います。 ちなみに「なんじゃもんじゃ」とは、「なじょな物じゃ。(何というものか)」の意味です。この木の学名は、モクセイ科の「ヒトツバタゴ」といい、むかし、時の将軍に木の名前を尋ねられた水戸黄門が、その返事に窮して思わず「なんじゃもんじゃ!」と答えたのが始まりとの説があります。
このめずらしい名前の付いた「なんじゃもんじゃの木」は、愛知県と岐阜県にだけ自生する樹木で、福島県内では、殆んど見られないとのことですが、なぜか旧福島市役所の敷地内に3本植えられていました。
なんでも市の関係者の話によると、昭和50年代半ば頃に、どこからかこの木について情報を得た当時の市長さんが、「なんじゃもんじゃという珍しい木があるそうだが、何とか手に入らないか?」と職員に命じ、あちこち探した結果、明治神宮外苑にその苗木が育てられていることが判り、なんとか分けていただき、市役所庁舎の玄関前に2本と西側の植え込みに1本が植えられたそうです。
あれから約30年経ちましたが、この「なんじゃもんじゃの木」は、福島の地にしっかりと根付き、毎年5月半ばになると、まるで真っ白い雪が枝いっぱい積もったかのように花を咲かせていました。
その後、新庁舎が移転改築されましたが、この3本の「なんじゃもんじゃの木」の所在が気になり、市の担当課にお聞きしたところ、新庁舎の敷地内に1本、残り2本については、他の市有地に移植されたとお聞きしましたので、それぞれの生育状況について取材をしてきました。新庁舎の1本については、庁舎東側国道4号沿いの駐車場内に、まだ移植されて2年にもかかわらず、シンボルツリー的存在として、2本については、郊外の旧学校敷地跡に移植され、新たな環境でまわりの自然に徐々に溶け込んでいくかのように、それぞれに力強くしっかりと根付いておりました。
ぜひ、この5月には、この「なんじゃもんじゃの木」が「どんなもんじゃ」と咲き誇る見事な花を多くの方々に見ていただきたいと思います。
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樹木図鑑・ヒトツバタゴのページ
サイト:株式会社 科学技術研究所