ススム除染活動3

福島市危機管理室除染推進課 荒井課長にお話を伺いました。

 福島市危機管理室除染推進課(旧 危機管理室放射線総合対策課) 課長の荒井 政章さんにお話を伺いました。

3月1日現在の除染の状況について教えてください。

 住宅除染分のみの数字をお伝えします。(他には公共施設、地域のホットスポット、道路や農地などがあります。)
 発注戸(棟)数は平成23年度分が1,187戸、平成24年度分が19,619戸、合計で20,806戸になりますが、3月1日現在、除染完了は 5,075戸、除染実施中が1,590戸の合計5,801戸となっております。今年は降雪量が多くてペースが落ちましたが、これから順調に推移するものと 考えております。

除染前と除染後では、どのくらい放射線量が減っていますか。

 集計済みの大波地区(358戸分)と渡利地区の第1次工区(717戸分)での状況では、玄関先1センチメートルで大波が84%、渡利が59%、庭 中央1センチメートルで大波が86%、渡利が78%、雨どい(玄関付近)で大波が83%、渡利が73%それぞれ平均で低減しています。

除染を進めるうえで苦労されている点はどのようなことですか。

 たまに、除染自体を拒否される方もおいでになりますが、放射線の特性を考えるとそのお宅周辺数十メートルに線量として影響が残ってしまうので、そのお宅だけの問題ではありません。そのような場合は職員が何度もお邪魔して除染に関してご理解を頂戴しているのが現状です。
 それと、仮置き場が準備できていない地域については、除去土壌をお宅の敷地に「現場保管」として置いていただいておりますことから、除染を終えても心からスッキリというか安心感という部分に少し問題があります。
 また、地区ごとの仮置き場を設置するにしても、場所を決定するまで根気強くお話し合いをさせていただいておりますので、時間が掛かる結果となっていることをご理解いただければと思います。

開設した「除染情報センター」の内容について教えてください。

除染情報センターの写真

除染情報センター

 除染方法、進捗状況、仮置き場の基本的構造などをわかり易くビジュアル的にタッチパネルを用いたモニターで表示になっております。市民の方が特に知りたい内容についてご自分で操作しながら理解していただけますので、庁舎においでになったついでにでも気軽にご利用いただければと思います。 コンテンツも徐々に健康管理やモニタリングにも広げる予定であり、各担当課がそれぞれ内容を作成しております。

除染方法についての説明パネルの写真

除染方法についての説明パネル

最後に、平成25年度の除染に対する取り組みについて一言お願いいたします。

 「ふるさと除染実施計画」においては、当初から2ヵ年を重点期間としております。 25年度分の発注約18,000戸(棟)は24年度中に債務負担という手続きによりすでに半分は3月に発注済みで、23年度分から通算で約38,000戸(棟)を完了する予定でありますし、年度末には市内において1μSv/h以上を測定される住宅は計画どおりゼロにする予定であります。

 ありがとうございました。